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ゆるまち編集部

2018.09.05

ゆるまち編集部

【高取&飛鳥】古代人のネーミングセンス

NHKのテレビ番組「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!」が面白くてよく観ています。すると自然に地名にも注目してしまうようになりました。そこで、高取町の地名とお隣の村 、飛鳥の地名に注目してみました。

 

土佐 薩摩 吉備

高取町といえばまずはメインストリート、土佐街道。
奈良県で土佐?なぜ高知県?と誰もがこの地名に違和感を感じるのではないでしょうか。由来は「土佐街道から続く心の繋がり」にも書いた通りで、はっきり言ってちょっと悲しい歴史があったから。

実は他にも薩摩(現 鹿児島県)、吉備(現 岡山県など)といった昔の国名がみられます。「サツマイモ? 吉備団子?おいしそう!」なんて、一瞬でも思ってしまう私はなんて情けないのでしょう(苦笑)。

これらの地名も、土佐街道と同じく古代大和政権が古墳や宮殿、ため池、灌漑用水路造りのために地方から召しだした人々の出身地。

そして過酷な工事のあと放り出されてしまった人々は、お金もなく自分の国に戻れませんでした。そして地名は、その国ごとに来た人々が住み着いた場所につけた地名と考えられています。

鞭は神!?無知ではわかりません

次に高取町といえばNHK「あなたも絶対行きたくなる!日本『最強の城』スペシャル」で見事最強の城に選ばれた高取城跡があります。

この高取町の町名は、中世に山頂に山城(高取城)が築かれた高取山に由来しています。古くは鷹鞭山(たかむちやま)と呼ばれていたそうで、「むち」は「神」に通じ、鷹の神が棲むという意味の「鷹鞭」から「鷹鳥」そして「高取」となったという説があります。

町にある小学校はその名も「たかむち小学校」です。

また、鷹を捕らえる山という意味の「タオ(高)・タオ(峠・屹)」が転じた説もあるようです。

飛鳥はとぶとり

高取町のみならず、お隣の村、明日香村には「越」(現 北陸地方)、橿原市には「飛騨」(現 岐阜県北部あたり)「大隈(おおすみ)」(現 福岡県)という地名がみられます。その他、桜井市、天理市、三宅町にも昔の国名がみられます。古代大和政権のために働いた人々がつけた地名なのだと改めて気付かされました。

明日香村にからみ、「飛鳥(とぶとり)をなぜ あすか と読むのか?」ということを大学の教授のお話で知りました。いろいろな説があるので、これっ!と断言はできませんが、調べてみると面白いですよ。

私の聞いた説ですと…
もともと飛鳥(とぶとり)は安宿(あすか)につく枕詞。
安宿とは渡来人がきて安住の宿とした場所でした。

村人A「とぶとりのあすか」って長いやん。省略しよか。
村人B「あすか」の方が響きがええから「安宿(あすか)」の方を使おか。
村人A「安い宿(やすやど)」って、なんか漢字のイメージ悪ない?
村人B「飛鳥(とぶとり)」の方がええねえ。
村人A「じゃあ飛鳥を「あすか」でええんちゃうん!」

……という会話があったかどうかはわかりませんが…そのようないきさつで「飛鳥」は「あすか」となりましたとさ。

「え、それでいいの?そういうこと?なんて省略好きの日本人!」と、とても印象に残りました。

私たちが習った歴史は華々しい権力者側から見た歴史、勝者側から見た歴史がほとんどです。

でもふと何かの拍子に、敗者側、歴史に隠れた一般の人々の悲しい歴史に気付かされます。

そしておちゃめ(?)な古代の人々のネーミングセンスにほっこりしながら、今日もゆるりと時間が過ぎていきます。