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ゆるまち編集部

2018.05.04

ゆるまち編集部

【映画『祭りのあと』やなせななさんと故郷高取町】

 

3月後半の土曜日、高取町リベルテホールで、とある短編映画の試写会が開催されました。その数日前に偶然映画のチラシを手に取った私は直感で「観たい」と思いました。

映画の舞台は高取町。脚本・音楽やなせなな、とあります。
その時私はこの映画の脚本家、やなせななさんが高取町在住で、高取町にある教恩寺というお寺のご住職であることも、シンガーソングライターであることも知りませんでした。

映画『祭りのあと』は、奈良の小さな田舎町、高取町の兵庫という地域が舞台です。

ちいさな、いなかまち。

この映画全体を通して感じる緩やかな流れのように、日々の風景が淡々と流れています。そこに暮らす人々にとってのささやかな幸せ。華やかではない、奇をてらうわけでもない。けれどいつもここにある陽だまりのような日々。

この映画を観たときに、それは以心伝心で伝わることでしょう。自然に近くに。懐かしいような淡い想いと共に。

それは、黙って映画を観ているだけで伝わってくる、ひとつひとつを紡ぐような静かで優しい時間なのです。

ななさんが2007年にリリースされた『祭りのあと』という楽曲をベースに書かれたこの短編映画。ななさんの透き通った美しい歌声もこの映画全体を包んでいます。

主演の大塚まさじさんはまるで高取の町に実際住んでいらっしゃるおじいさんのよう。相手役の女の子はななさんのご親戚のお嬢様とのこと。監督はつかこうへいさんの元で学ばれた渡辺和徳さんで、お二人の姿が自然に町の風景に溶けこんでいます。

映画の中でななさん自身も出演されていますが、どの役かは実際に映画を観てのお楽しみ。

地域の方、ななさんのお寺、教恩寺さんのご門徒の方など、多くの方がエキストラとして出演し、自宅やお店を撮影場所として貸し出し協力された映画のロケ。

特に後半の祭りのシーンは、何十段もある神社の石段シーンを撮り直しされたエピソードから、エキストラをされたご門徒のおじいちゃんおばあちゃんたちのご苦労がうかがえました。

祭りのシーンでは神楽の舞があり、静の中の動、そして古から受け継がれてきた命を感じました。

映画が始まったときに私の後ろに座っていた町のおじいちゃんたちが「あっ●●ちゃん家や」と嬉しそうに話していたり、映画の最後の方でふと見ると、皆さんが静かに涙を拭われていたり……それがとってもほのぼのしていてよいのです。

「子供のころからこの町に生まれ育ち、お寺を守らせて頂いて本当によかった。皆さんのお蔭で叶った夢です」と、ななさんは映画の後で仰っていました。ななさんと町の人たちとの絆、町の人たちがどれほどななさんを支え、愛していらっしゃるかが伝わってきました。

この映画のテーマは『亡き人への想い』

人は死んだらどうなるんやろ、どこへいってしまうんやろか…それはわからないけれども、きっと近くにいて護ってくれている。嬉しい時はきっと一緒に喜んでいてくれる。悲しい時は心配してくれている…。

そんな想いをななさんはこの映画で表現したかったそうです。生きている以上みな、大切な人の背中を一人また一人と見送ることがあります。出逢って、お世話になって、楽しい時間を共に過ごして、でも必ずいつかは別れがやってくる…

それでも、人を想うとき、きっとその人も想ってくれている、護ってくれているのです。

『たとえ二度と会えなくても、あなたはそばにいてくれる。』

ふと、今は亡き人がそばにいてくれているような気がしてこの町の空を見上げると、今日もゆるりと時がすぎてゆきます。

次回はそんなななさんを追っかけて高取町・教恩寺まで。
お楽しみに。

 

映画『祭りのあと』上映スケジュールは➡こちら

★5月27日(日)静岡 MIRAIEリアン
短編映画『祭りのあと』上映会&コンサート

MIRAIEリアン コミュニティホール七間町(静岡市葵区七間町12-4/℡054-270-8991)

開場/13:00 開演/13:30 ※終演予定15:00

大人/1,500円  高校生以下/1,000円 ※全席自由

★ご予約、お問い合わせ➡
教覚寺 054-252-5091
スタジオタビー 06-6948-8556(※平日10:00~16:00)

またはお問い合わせフォームより
「5/27 静岡上映会」と明記の上
①氏名②郵便番号③住所④電話番号⑤参加人数を添えて送信してください

★6月24日(日)大阪 ひよこ珈琲にて開催『祭りのあと』上映会&トークはすでに満員御礼です。